内容説明
これまでタブーにされてきた、裁判制度の秘められたカラクリを、現職の弁護士が職を賭して暴いた。
目次
プロローグ もう裁判なんてやりたくない
判決は忘れたころにやってくる
やっと判決が出た。だが判決はケツ拭く紙ほどにも役にたたない
裁判は一審と二審でなぜ食い違うことがあるのか
債務者に怖いものはない
住専の法律学
裁判で名誉は回復しない
離婚裁判、遺産相続裁判はなぜ悲惨になるのか
医療裁判は法律の問題ではなく専門家の問題である
藤田朋子事件にみる仮処分問題の実態〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
18
裁判について前向きなことが書かれた新書を読むことが多かったので、泥くさい案件を数多くこなした弁護士視点での「裁判や日本の司法制度なんてろくなもんじゃない」というスタンスの本書は刺激的だった。裁判で解決できることは限られており、例えば名誉毀損に対してできることは謝罪広告(憲法上、思想の自由があるのであまり強く指示することはできない)や金(百万円以下がいいところ)でしかない。離婚もややこしくて受理が遅くなり、受理後の300日以内に新しい旦那さんとの間に出来た子どもが前の夫との子どもだとされてしまう。2024/10/04
うらじ
0
この国の法体系を考える上で必要不可欠な本であるが読みにくい。2013/02/28
tegege
0
これは面白い。裁判の形骸化を強く主張した。極論に見えて、日本の法整備は建前論で、根本であるはずの世間知がないがしろにされていると、シンプルな筆致で明確に述べた。2012/12/05
numainu
0
評価A2002/11/20